講座番号 | 0650003 |
期間 | 2024年4月3日 ~ 2024年7月2日 |
回数 | 3回 |
曜日 | |
時間 | 4.5時間(30分×9回) |
定員 | - |
一般料金 | 5,400円 |
会場 | Web視聴 |
『源氏物語』は、当時の貴族社会の現実を虚構の物語世界の基底にしっかりと敷き移した上で、さまざまな女性たちの人生を――とりわけ零落皇族の姫君たちの人生を描いています。今回は、前回読んだ桐壺巻に続く帚木・空蝉・夕顔巻のいわゆる帚木三帖を、空蝉の女君の物語に重点を置いて読みます。空蝉は上流貴族の娘でしたが、父の死後経済的に困窮して、初老の受領(地方官)の後妻になっていました。光源氏との出会いは、彼女の人生のわびしさ、哀切さを照らし出します。なお、帚木巻での光源氏と空?の逢瀬は、源氏のレイプであったという読み方が近年有力になっていますが、その問題についても原文を丁寧に読みながら考えてみましょう。
1. 雨夜の品定め(帚木巻前半)の「三つの品」の論について
2. 帚木巻後半の空?の物語を読む
3. 空蝉巻・夕顔巻を読む
※講座のお申込み、映像/音声の視聴は、日本国内に住所を有する方に限らせていただきます。
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藤原 克己
(ふじわら かつみ)
東京大学名誉教授・紫式部学会会長・博士(文学)
東京大学大学院博士課程中退。岡山大学教養部講師、神戸大学文学部助教授、東京大学文学部教授、本学文学部特任教授を歴任。博士(文学)。著書に『菅原道真と平安朝漢文学』(東京大学出版会)、『菅原道真 詩人の運命』(ウェッジ選書)、共著に『改訂新版 日本の古典――古代篇』(放送大学教育振興会)、『源氏物語 におう・よそおう・いのる』(ウェッジ選書)、『2008年パリ・シンポジウム 源氏物語の透明さと不透明さ』(青簡舎)、論文に「源氏物語とクレーヴの奥方」(柴田元幸編『文字の都市』東京大学出版会) などがある。